【コラム】情報を伝えるデザイン〜ノンデザイナーでもわかるインフォグラフィック

今こそ求められるインフォグラフィック

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安」について、文章をフローチャートにした画像を紹介したTweetが2.4万リツイート、5.1万いいね(2020/04/06 13:20現在)と注目を集めました。

※こちらのツイートで紹介されている画像は次の記事からのものです。

今回の新型コロナウイルスに関連する情報がその典型ですが、補助金・助成金や生活保護といった制度、SDGsや気候変動などすべての人に関わるグローバルな課題など、さまざまな情報について、「誰にとってもわかりやすく伝える」ことが、ますます大切になっています。

こうした情報をわかりやすく伝えるためのデザインの考え方として「インフォグラフィック」という方法があります。

今回は、このインフォグラフィックについて学んでいきましょう。

インフォグラフィックとは?

インフォグラフィックとは、複雑な内容やイメージしにくい物事を文章や数値だけで説明するのではなく、イラストや図表などを用いてわかりやすく伝えるグラフィックデザインのことです。

文章だけではなかなか理解しにくい情報であっても、こうした工夫をすることで、より直感的な理解が得やすくなります。
先程ご紹介した「新型コロナウイルス、情報が届きにくい方(子ども・外国語話者・視覚/聴覚障害等)のサポート・不安のケア」のサイトなどはまさに、こうした観点でわかりやすく情報を伝えるために、さまざまなイラストが多用されています。

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また、テキストだけでなく、数値データをわかりやすく伝えるためにもインフォグラフィックスは活用できます。

例えば、世界のビール消費量について伝える時、単純に国名と数値が並べられるよりも次のようにビールを模したグラフ、国旗イメージの衣服を来た人のイラストで紹介することで、見た人が直感的にイメージしやすいようになっています。

画像2

出所:トリップアドバイザー「世界一ビール好きなのはどこ? 世界のビール消費量 TOP20」(https://tg.tripadvisor.jp/news/graphic/beerdrinking/)

インフォグラフィックの分類

木村(2010)によれば、インフォグラフィックは大きく次の6種類に分けられます。

・ダイアグラム:主にイラストを用いて物事を説明・図解する
・チャート:図解や線、イラストなどを用いて、相互の関係を整理する
・表:情報をある基準で区分し、縦軸・横軸上に整理する
・グラフ:数値の大きさで比較や変化・推移を表す
・地図:一定の地域・空間における位置関係を表示する
・ピクトグラム:文字を使わず、絵で物事を直感的に伝える

木村博之『インフォグラフィックス 情報をデザインする視点と表現』

これらにいずれも共通する目的は「視覚的なデザインを利用していかに情報をわかりやすく伝えるか」という点です。
現在、さまざまなシーンで情報の種類、内容に応じて、さまざまな組み合わせのインフォグラフィックを見ることができます。

インフォグラフィック作成のポイント

インフォグラフィックを作る際、特に大切になるテクニックとして、次の5つがあります。

1. Attractive:見る人の目と心を引き付ける
2. Clear:伝えたい情報を明確にする
3. Simple:必要な情報だけに簡略化する
4. Flow:目の流れに沿う
5. Wordless:文字がなくても理解させる

木村博之『インフォグラフィックス 情報をデザインする視点と表現』

こうしたポイントを念頭に置きながら、世の中で使われているインフォグラフィックを眺めることで、わかりやすい情報の伝え方について学んでいくことができるでしょう。

インフォグラフィックの参考事例

実際にインフォグラフィックを効果的に使用した事例を集めているサイトをご紹介します。
百聞は一見に如かず。たくさんの実例を見て吸収していきましょう。

ANA「ANA Travel & Life Infographics」 
https://www.ana.co.jp/travelandlife/infographics/

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トリップアドバイザー「トリップグラフィックス」
https://tg.tripadvisor.jp/news/graphic/

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たくさんのよいインフォグラフィックに触れながら、「自分がこの情報を発信するとしたら、どうすればもっとわかりやすくなるだろうか」ということを普段から考えてみましょう。

ノンデザイナーがインフォグラフィックを学ぶには?

「そうは言っても自分はデザイナーじゃないしなあ……」という方も、インフォグラフィックの考え方や、情報をわかりやすく伝えるための5つのテクニックなどは応用できます。

例えば
・Excelでグラフを作る際、データから伝えたいメッセージを明確にする
・マニュアルをまとめる時、手順や分岐をフローチャート化して挿入する
・プレゼン資料を作成する時、視線の流れに沿うよう意識する

などなど……インフォグラフィックの意識を普段の仕事や情報発信にも取り入れてみましょう。

ノンデザイナーがデザインやインフォグラフィックを学ぶのにぴったりの書籍をご紹介します。

以上、デザインの力で情報をわかりやすく伝えるインフォグラフィックについて解説してきました。

インフォグラフィックの考え方を、ぜひこれからの情報発信、資料作成に役立ててみてください。

参考文献

・木村博之『インフォグラフィックス 情報をデザインする視点と表現』誠文堂新光社, 2010

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